Firefox 3.0 にはオフライン機能が実装されるのか？
「Dekoh」は、「Appolo」や「XulRunnner」と競合する部分もありますが、基本的にはこれらの技術と対立するものではなく、相互補完的な関係を築くことが可能であると考えられます。
例えば、「yourminis」のようなウィジェットを「Dekoh
Desktop」で動作させたり、そうしたウィジェットから入力されたデータを「Dekoh
Desktop」のデータベースに保管し、許可されたユーザーに公開するといったことも可能でしょう。PCのデスクトップに置かれたウィジェットとだって、連携することは不可能ではないと思われます。
しかし、「XulRunnner」ベースのアプリケーションとして登場予定の「Firefox
3.0」についてはどうでしょうか？
まだ詳しいことは分かっていませんが、「Firefox
3.0」ではWebアプリをオフライン時でも利用できるようになるという噂は、本当だったようです。オフライン時に利用するデータは、クライアントサイドのストレージにキャッシュされるとのことです。
もし「Google
Docs & Spreadsheets」や「Zoho」のような共有機能を持つWebアプリがオフライン時にも利用できて、オフラインでの変更をサーバに反映することができるとしたら、確かにすごく便利ですよね。
ただし、「Firefox
3.0」のオフライン機能を利用するためには、Webアプリの側も対応が必要となってきます。
自らがサーバとして機能する「Dekoh
Desktop」とは大きく仕組みが異なっていますが、エンドユーザーから見たら、そうした違いはそれほど重要ではないように思われます。「Firefox
3.0」のオフライン機能に対応したWebアプリが増加すれば、「Dekoh」の存在意義が薄れていくのは避けられないでしょう。
「Firefox」の開発には
Google も随分協力しているようですし、資金力や知名度を考えると、「Dekoh」はちょっと太刀打ちできないかもしれませんねぇ。
もはやPCにとってWebブラウザは必要不可欠な存在ですから、Webブラウザそのものをプラットフォームとして更に進化させようと考えるのは自然なことだとも思います。
とはいえ、「Dekoh」の方が有利な点もあります。
「Dekoh」の場合は、その仕組み上、既存のWebアプリにあまり手を加えなくても「Dekoh
Application」として利用することができます。これは大きなアドバンテージではないでしょうか。
結局のところ、「Dekoh」や「Firefox 3.0」のオフライン機能がどの程度普及するかは、そのプラットフォームで動作する魅力的なアプリケーションをどれだけ提供することができるか、またそうしたアプリケーションの開発者をどれだけ取り込むことができるかに尽きるのではないかと思います。
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