Second Life の魅力を考える
日本語版の登場が待ち遠しい「Second Life」ですが、全世界の登録ユーザー数は既に400万以上だとも言われています。では、その人気の理由は何なのでしょうか?
「Second Life」で次々と生み出される3Dの仮想世界は、確かに美しいですよね。まるで、万華鏡のようです。
しかし、クオリティの高いゲームで鍛えられた若い世代にとっては、そうした仮想世界自体は特に目新しいものではないでしょう。
半分(半分かなぁ?)旧世代に属している僕にとっても、かつて高城剛氏が開設した「フランキー・オンライン」に初めて参加した時のような驚きは感じられません。
多人数同時参加型という点においても、「Ultima
Online」が登場してから既に10年が経ちます。
正直なところ、単なる気晴らしのゲームとしてとらえた場合は、期待したほど面白くないかもしれませんよ。
個人的には、従来のMMORPGと「Second
Life」とのもっとも大きな相違点は、現実世界との距離感ではないかと考えています。
従来のMMORPGで展開される仮想世界では現実逃避的な側面が強いのに対して、「Second
Life」で展開される仮想世界にはある種のリアリティが備わっています。
「Second
Life」内で獲得した仮想通貨(リンデンドル)を、現実世界のアメリカドルに換金できるといった仕組みがその象徴ですが、それだけではないでしょう。
仮想世界を構築するためのツールがユーザーに開放され、また作成したアイテムやコンテンツを販売することも許されているため、アバター(分身)にはユーザーのオリジナリティを色濃く反映させることが可能です。
例え自分自身で作品を作る能力がなくても、ゲーム会社から与えられたアイテムから選択するのとは次元が異なりますよね。
「Second Life」は、ゲームというよりも、「Web2.0」的なコミュニケーション・ツールだと考えた方が適切な気がします。