『三位一体モデル』
本屋に立ち寄ってもあまり読みたい本が見つからなくて、久しぶりに人文コーナーまで足を伸ばして見つけたのがこの本です。
僕自身は、かつて大学で人文学科に所属し、ニュー・アカデミズムのブームも体験した世代なので、中沢新一の作品もこれまでに何冊か読んだことがあります。
しかし、『三位一体モデル』はそうした過去の作品とは全く趣が異なります。(良くも悪くも)アナーキーな雰囲気と共に、難解であることがニューアカの大きな特徴だったと思うのですが、この本は
"普通の人" に語りかけるような、非常に分かりやすい文章となっています。
これは、糸井重里によって、講義録がそのまま本という形にされたという経緯によるところが大きいとは思いますが、それだけではないでしょう。
やはり、時代的な背景が "実践の書" を求めているのでしょうね。